重要事項説明書で何を確認するべき？賃貸借・借地契約の重要事項

不動産を借りる・買うときには、重要事項説明書の確認が必須です。
重要事項説明書には、不動産取引に関する重要な事項が記載されています。
しかし、重要事項説明書は法律で定められた書面であり、複雑な内容となっています。

そこで、本記事では、重要事項説明書の目的や重要事項、確認方法などをわかりやすく解説します。
これから不動産取引を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

重要事項説明書とは？

重要事項説明書の目的

重要事項説明書は、不動産取引において、借主や買主が誤った判断で契約することを防止するために、宅地建物取引業者が交付する書面です。
重要事項説明書の目的は、以下のとおりです。

• 借主や買主が不動産取引に関する重要事項を理解できるようにする
• 借主や買主が適切な判断を下せるようにする

重要事項説明書の対象

重要事項説明書の対象となる不動産取引は、以下のとおりです。

• 宅地または建物の売買
• 宅地または建物の賃貸借
• 定期借家契約

重要事項説明書の記載事項

重要事項説明書には、以下の事項が記載されます。

• 不動産の所在、地番、面積、構造、用途、容積率、建ぺい率、取引価格、取引条件
• 契約の解除に関する事項
• 損害賠償額の予定または違約金に関する事項
• 支払金又は預り金の保全措置の概要
• 契約の種類・期間・更新等に関する事項
• 用途その他の利用の制限に関する事項
• 敷金等の清算に関する事項
• 管理の委託先
• その他宅地建物取引業法で定める事項

重要事項説明書の重要事項

重要事項説明書には、借主や買主にとって重要な事項が記載されています。
特に以下の事項は、重要事項説明書をよく確認しておきましょう。

契約条件に関する事項

• 借賃・敷金・礼金などの金額
• 契約期間
• 更新の条件
• 解約の条件

建物や土地に関する事項

• 建物の構造や設備
• 土地の形状や周辺環境
• 法令に基づく制限

法令に基づく制限に関する事項

• 建築基準法に基づく制限
• 宅地造成等規制法に基づく制限
• その他の法令に基づく制限

重要事項説明書の確認方法

重要事項説明書は、不動産取引の契約締結前に、必ず確認するようにしましょう。
重要事項説明書の確認方法は、以下の2つです。

不動産会社に確認する

不動産会社に重要事項説明書の説明を受けましょう。
説明を受ける際には、分からないことや不安なことがあれば、遠慮なく質問しましょう。

重要事項説明書を自分で確認する

重要事項説明書を自分で読んで確認しましょう。
重要事項説明書は、法律で定められた書面であり、複雑な内容となっています。
分からないことや不安なことがあれば、不動産会社に確認しましょう。

なお、重要事項説明書は、宅地建物取引業法で定められた書面であり、不動産会社は、重要事項説明書を交付し、口頭で説明する義務があります。
重要事項説明書を交付されなかったり、口頭で説明されなかったりした場合、宅地建物取引業法に基づく違反となります。

まとめ

重要事項説明書は、不動産取引において借主や買主が誤った判断で契約することを防止するために、宅地建物取引業者が交付する書面です。
重要事項説明書には、不動産取引に関する重要な事項が記載されています。

重要事項説明書をよく確認することで、不動産取引に関するリスクを把握し、適切な判断を下すことができます。
不動産取引の契約締結前に、必ず重要事項説明書を確認するようにしましょう。