あなたの土地、建てたい建物は、斜線制限に引っかかりますか?
あなたの土地が用途地域がまたがっている場合、斜線制限は用途地域ごとに適用されます。
この記事では、用途地域がまたがる敷地における斜線制限について、わかりやすく解説します。
あなたの理想の建物を建てるために、ぜひ参考にしてください。
用途地域がまたがるとは?
用途地域とは、土地の利用方法を制限するために定められた地域です。
用途地域ごとに、建築物の高さや建ぺい率などの制限が異なります。
用途地域がまたがるとは、敷地の一部が異なる用途地域に該当する場合をいいます。
用途地域とは?
用途地域は、土地の利用方法を制限するために定められた地域です。
用途地域によって、建築物の高さや建ぺい率などの制限が異なります。
用途地域には、下記の12種類があります。
- 第一種低層住居専用地域
- 第二種低層住居専用地域
- 第三種低層住居専用地域
- 第一種中高層住居専用地域
- 第二種中高層住居専用地域
- 第三種中高層住居専用地域
- 第一種住居地域
- 第二種住居地域
- 第三種住居地域
- 準住居地域
- 商業地域
- 工業地域
用途地域がまたがる敷地とは?
用途地域がまたがる敷地とは、敷地の一部が異なる用途地域に該当する場合をいいます。
例えば、敷地の大部分が第一種低層住居専用地域で、一部が第二種低層住居専用地域に該当する場合、用途地域がまたがる敷地となります。
用途地域がまたがる敷地における斜線制限
用途地域がまたがる敷地においては、敷地の用途地域ごとに斜線制限が適用されます。
道路斜線制限、北側斜線制限、隣地斜線制限の3つの斜線制限があり、用途地域によって制限される高さが異なります。
例えば、敷地の大部分が第一種低層住居専用地域で、一部が第二種低層住居専用地域に該当する場合、道路斜線制限は第一種低層住居専用地域の制限が適用されます。
斜線制限は、建物の高さを制限することで、日照や通風を確保し、周辺住民の生活環境を守るためのものです。
用途地域別に適用される斜線制限
道路斜線制限
道路斜線制限とは、道路から敷地境界線までの距離の1.25倍または1.5倍以下に、建物の高さを制限するものです。
用途地域によって、道路斜線制限の勾配が異なります。
- 住居系用途地域:1.25倍
- 商業系、工業系用途地域:1.5倍
北側斜線制限
北側斜線制限とは、敷地の北側境界線から一定の高さを超えて建物を建てることを制限するものです。
用途地域によって、北側斜線制限の高さが異なります。
- 住居系用途地域:10m
- 商業系、工業系用途地域:15m
隣地斜線制限
隣地斜線制限とは、隣地境界線から一定の高さを超えて建物を建てることを制限するものです。
用途地域によって、隣地斜線制限の高さが異なります。
- 住居系用途地域:20m
- 商業系、工業系用途地域:31m
補足
道路斜線制限や北側斜線制限の適用を受けるためには、道路や隣地境界線から一定の距離内にある必要があります。
また、斜線制限の適用を受ける場合でも、一定の条件を満たせば、斜線制限の緩和措置が適用される場合があります。
用途地域がまたがる敷地における斜線制限の緩和措置
斜線制限の緩和措置とは?
斜線制限の緩和措置とは、一定の条件を満たすことで、斜線制限を適用せずに、建物の高さを高くすることができる制度です。
斜線制限の緩和措置には、下記のようなものがあります。
- セットバック緩和
- 高低差緩和
- 特殊建築物緩和
用途地域がまたがる敷地における緩和措置
用途地域がまたがる敷地においては、敷地の用途地域ごとに斜線制限が適用されます。
しかし、斜線制限の緩和措置によっては、用途地域がまたがる敷地においても、斜線制限を適用せずに、建物の高さを高くすることができる場合があります。
例えば、セットバック緩和の適用を受ける場合、道路斜線制限の適用を受ける部分から建物を後退させることで、道路斜線制限を適用せずに、建物の高さを高くすることができます。
補足
斜線制限の緩和措置の適用を受けるためには、建築確認申請を行う際に、建築基準法施行規則で定められた書類を提出する必要があります。
また、斜線制限の緩和措置を適用する場合でも、周辺住民の生活環境に影響を与えないように注意が必要です。
まとめ
用途地域がまたがる敷地においては、敷地の用途地域ごとに斜線制限が適用されます。
斜線制限は、建物の高さを制限することで、日照や通風を確保し、周辺住民の生活環境を守るためのものです。
なお、用途地域によって、道路斜線制限、北側斜線制限、隣地斜線制限の高さが異なります。
斜線制限に違反した場合は、罰則が適用される場合がありますので、注意が必要です。
また、用途地域がまたがる敷地においては、斜線制限の緩和措置が適用される場合があります。
斜線制限の緩和措置を適用する場合は、一定の条件を満たす必要がありますので、事前に確認が必要です。
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